山ツツジと滝山城跡の散策を!
小宮曲輪枡形虎口の特徴
山ツツジを楽しみながら静かな山道を散策できます。
滝山城跡の小宮曲輪で歴史を感じることができます。
南北に細長い曲輪が特徴的な場所です。
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少し開けた場所になります。
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2026年4月24日、だれにも会わず、山ツツジを見ながら山道を歩きました。
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| 名前 |
小宮曲輪枡形虎口 |
|---|---|
| ジャンル |
|
| 評価 |
3.7 |
| 住所 |
|
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滝山城跡の小宮曲輪は、千畳敷や三の丸の西側に位置する、南北に細長い曲輪です。曲輪の周囲には土塁を伴う空堀が巡らされ、内部も土塁によっていくつかの区画に分けられていたと考えられています。慶安元年(1648年)の「滝山城古図」にも「小宮曲輪」と記されており、滝山城を構成する重要な曲輪の一つでした。その北端に設けられていたのが、小宮曲輪枡形虎口です。ここでいう「北端」とは、滝山城全体の北側に小宮曲輪があるという意味ではなく、小宮曲輪そのものの北端ということです。北へ進むと尾根続きの山の神曲輪へとつながり、この虎口は、その方面から小宮曲輪へ侵入しようとする敵を迎え撃つための重要な防御施設でした。虎口とは城郭の出入口のことですが、戦国時代の虎口は単なる門ではありません。敵が必ず通過しなければならない場所を、土塁や堀、屈曲した通路などによって防御し、敵の進行を制限するための仕掛けでした。小宮曲輪の北端では、山の神曲輪方面から続く道が非常に狭くなり、敵は広い隊列を組んで進むことができません。現地の解説板では、敵は狭い通路で一列縦隊にならざるを得ず、その状態で虎口を突破しなければならない構造として説明されています。対して城兵は、敵の頭上や側面から弓矢、槍、鉄砲などで攻撃できました。ここが、この虎口の最大の見どころです。攻め手にとっては、狭い通路を一人ずつ進まなければならないのに対し、守る側は高所や周囲の土塁を利用して攻撃できます。つまり、敵の「人数の多さ」を、そのまま戦力として発揮させないようにしているのです。さらに、通路が直角に折れる箇所があり、敵は進行方向を変えながら虎口へ近づくことになります。こうした屈曲は、敵の動きを鈍らせるだけでなく、城兵が側面から攻撃する、いわゆる「横矢を掛ける」ためにも有効です。現在は門や櫓などの建物は残っていません。しかし、狭い通路と周囲の高低差、土塁や堀の配置を実際に歩いてみると、なぜここが「北の備え」と呼ばれるのかがよく分かります。そして、この場所をさらに興味深くするのが、山の神曲輪との位置関係です。山の神曲輪は小宮曲輪の北端から尾根続きに位置する前衛的な曲輪で、東京都の保存活用計画では、滝山城の西側を守る前衛陣地と推測されています。つまり、小宮曲輪の北端にあるこの虎口は、城の中心部へ向かう敵を、より外側の段階で食い止める防御線の一つだったと考えられます。滝山城は、永禄12年(1569年)に武田信玄の攻撃を受けました。戦闘の詳細は『甲陽軍鑑』などの軍記物に記される内容が中心で、武田軍が実際に城内のどこまで攻め込んだのかは明確ではありません。八王子市も、戦闘の具体的な状況は「定かではない」としています。一方、『甲陽軍鑑』には、北条氏照が二の丸の門に上って指揮し、武田勝頼が三度攻め寄せたという激しい攻防が伝えられています。もちろん、この小宮曲輪枡形虎口で武田軍との戦闘があったと断定することはできません。しかし、当時の城攻めを想像すると、この構造の意味がよりはっきりします。仮に山の神曲輪方面から敵が攻め込んできたとしても、まず狭い道を一列で進まされ、次にこの虎口を突破しなければなりません。しかも、その間は城兵から頭上や側面を攻撃される可能性があります。「大軍で押し寄せれば、一気に突破できる」そんな攻め手の常識を通用させないのが、この場所の仕掛けです。なお、小宮曲輪にはもう一つ注意したい虎口があります。小宮曲輪と三の丸の間にも枡形虎口が設けられていましたが、こちらは車道によって失われ、現在は往時の姿を見ることができません。そのため、「小宮曲輪枡形虎口」と説明される場所を訪れる際には、北端に残る「北の備え」と、消滅した三の丸側の虎口を混同しないことが大切です。現在の小宮曲輪枡形虎口は、木々に囲まれた静かな場所です。しかし、狭い道を実際に歩いてみると、敵が一列になって進まざるを得なかったという防御の仕組みを体感できます。ぜひ、山の神曲輪側からこちらへ向かって歩いてみてください。「もしここを攻めるとしたら、どこから攻撃されるだろう?」そう考えながら地形を眺めると、土塁、堀、狭い通路、そして枡形虎口が一体となって機能する、滝山城ならではの「土の城」の巧妙な防御システムが見えてきます。派手な石垣も天守もありません。それでも、「敵をどこへ進ませ、どこで足止めし、どこから攻撃するか」まで計算された地形そのものが、滝山城の最大の見どころなのです。