周辺のオススメ
スポンサードリンク
スポンサードリンク
📍Google Mapに「史跡」として登録申請し、承認されました。 善光寺坂は、小石川を歩くときに「文京区の坂は、名前だけでなく背景まで読んでこそ面白い」と実感できる一本です。現地案内板によれば、この坂名は坂上の傳通院へ至る途中にある月参堂善光寺に由来します。しかも、その善光寺は於大の方、つまり徳川家康の生母の念持仏を本尊として、 慶長7年(1602)に創建された寺だという。坂の名前が、そのまま徳川家ゆかりの信仰へつながっているわけで、かなり密度が高いです。画像の案内板を読むと、もとは月参堂 緑受院と称し、明治期に「月参堂 緑受院 善光寺」と改め、のちに傳通院塔頭の一院として今日に至るとあります。このあたりは、ただの坂道ではなく、傳通院を中心にした寺町の構造を今も引いている場所です。しかも案内板には、幸田露伴、徳田秋聲、島木赤彦、古泉千樫といった文人・歌人の名まで見える。近代文学の人びとがこの界隈に足跡を残したことが分かり、坂道が文学史の入口にもなっています。さらに途中には「善光寺坂のムクノキ」という区指定天然記念物があり、慈眼院境内には松尾芭蕉の句碑「しぐれれや 礫や小石川の 砂むすび」も建つ。地名の小石川まで句の中に入っているのが面白い。私は文京区の坂道や寺社を歩くのが好きですが、善光寺坂は、徳川家、寺町、文学、樹木、句碑が短い距離に重なっていて、歩くほどに味が出る坂でした。案内板も新しく読みやすく整っていて、町の来歴をきちんと伝えようとする姿勢が感じられます。