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珠算塾とか珠算教室という名称でなく、「そろばん教室」としているところにこのそろばん教室の独自性が現れている。ましてや「そろばん」を「算盤」と表記していないことにもそれは現れている。数年前に運営者(オーナー)の知り合いが近くの四谷町で営んでいた教室を止めることになり、在籍していた生徒達を引き続いて指導していくという条件で、敷地の一角のこの地でスタートをした。近時、認知症予防の一助になるのではという観点からこのそろばんが見直されているが、ひと昔前は「そろばん」は「書道」と並んで幼年期の言ってみれば必修科目のような意味で、だれかれともなく大半の少年少女がこの2つを習い、そうでない者もその1つだけには通った。個人的なことを言えば、書道は法泉寺、算盤は諏訪神社の近くの牛尾さん(△)が教えていた教室に通ったものである。後者は比較的遠い地域から集まってきたらしく、敷地内は自転車で埋まり、生徒達は廊下に並べられた机で練習していたほどであった。そして西八王子駅近くの二商で珠算検定3級を受けた覚えがある。そのころに比べればそろばん人気は決して高いとはいえず、まさに隔世の感があるが、デジタル教科書導入の是非をめぐる議論とも相通じるが、デジタル偏重の風潮を見直す観点からは、再考の時期にあると思うのは私だけであろうか。ところで、朝日新聞によれば、『「calculator」(計算機)という英単語の語源はラテン語のcalculus、意味は小石だ。』ということである(2025/4/5 be そろばん はじまりを歩く)。その記事には「今も言葉に痕跡残る。」というサブタイトルもあり、そんなことを思い浮かべて算盤を見ると従来とは異なる感想をいだくものである。まさにお隣さんと言えるほどの近さゆえに、夕刻になると、小さな計算機を手提げかばんに入れた生徒がひとりでまたは友人たちと連れだってこの教室に通ってくる姿をしばしば見かける。(2026/7/23)