春の桜、秋の彼岸花 咲く陸閘探訪。
玉川東陸閘の特徴
玉川東陸閘は水害防御の最終砦として重要な役割を果たしています。
通行しやすく整備された堤防の一部が特徴的です。
多摩川に現存する陸閘の一つで、歴史的価値があります。
大正年間にこの堤防は完成し、これより内側には田畑と料亭しか有りませんでした。その後料亭は衰退し旧日本軍の宿泊施設となり戦後を迎えます。日本は敗戦し、その後の復興で周辺の人口は爆発的に膨れあがります。河川堤防内に1つの街が出来上がりそして駅まで河川内に移設されるという。昔を知り急激に河川巾狭まる新堤防の航空写真を見ると感慨深いものがありますね。
春は桜、秋は彼岸花が咲く長閑な風景に見えますが水害防御の最終砦だった遺構です。煉瓦と多摩川の玉石で作られています。普段は通れますが水嵩が上がれば10センチ程の溝に板を通して堤防にしていました。近年は流路の直流化や浚渫をして水害が減ったと思われがちですが、この高さまで水は来ます。思ったより簡単に上げてきます。しかし、ここより多摩川の流路側に住宅があります。掘り下げ半地下構造まであります。住みたい街の人気駅がすぐそこですが、地図と歴史は要チェックです。
堤防の一部を切り通しにして、通行しやすくしている箇所。多摩川の増水時には水から街を守るために封鎖されると思われる。つまりここより川側は増水の被害を受けやすい地点ということになります(2021-11)
多摩川に現存する玉川東、玉川西、久地、調布第一、調布第四の5つの陸閘 (りっこう) のひとつ。昔、川沿いの料亭や渡し船に向かう際に堤防を超えるのが大変なため用意された通り道だそうです。板をはめれば水をせき止めることができる仕組みになっています。たまに閉鎖訓練を実施しているようです。
道を通すために堤防が分断されたので、洪水が発生した際は水の侵入を防ぐために、板を嵌め込むための溝が堤防の切断面にあります。陸閘自体が珍しいですが、この堤防は昭和の初期に完成した古いもので、今は使われていませんが、溝に板を嵌める仕組みの陸閘が残っているのも大変貴重だと思います。
| 名前 |
玉川東陸閘 |
|---|---|
| ジャンル |
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| 評価 |
4.6 |
| 住所 |
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二子玉川駅の近くにある陸閘です。