庚申塔群で江戸の風情体感。
田道庚申塔群の特徴
目黒川桜並木近くに位置する歴史的な庚申塔群です。
延宝元年から正徳3年にかけての庚申塔が残る特別な場所です。
大都会の中で楽しめる江戸文化の貴重な痕跡が魅力です。
田道庚申通りが直角くらい大きく曲がるコーナーに「田道庚申塔群」があります。こちらには、6基の青面金剛石塔と1基の地蔵菩薩念仏塔が祀られており、圧巻です。向かって左から。(1)六臂青面金剛。上方に日輪・月輪。上手に棒と法輪、下手に弓矢。本手で合掌。二鶏。下方に三猿、左から、言わざる、聞かざる、見ざる。「正徳三癸巳天」(1713年)、「十一月吉日」(2)六臂青面金剛。上方に日輪・月輪(逆様)。上手に三叉戟、法輪、下手に弓矢。本手で合掌。下方に三猿。「奉供養」「庚申塔」「元禄五壬申天九月十六日」(1692年)(3)六臂青面金剛。上方に日輪・月輪(逆様)。上手に三叉戟、法輪、下手に弓矢。本手で合掌。頭髪と矢じりがハート形。二鶏が非常に明瞭で、雌雄の違いまでよくわかります。下方に三猿。「元禄八天」(1695年)、「十一月二日」(4)六臂青面金剛。上方に日輪・月輪。頂に大蛇。右上手に槍、左上手に法輪、下手に弓矢。右本手に宝剣、左本手に羂策。二鶏。足元に邪鬼。下方に三猿。「延寳八年庚申天」(1680年)、「十月十一日」。庚申の年の建立(5)三眼六臂青面金剛。憤怒相が綺麗に残っている。上方に日輪・月輪(逆様)。右上手に三叉戟、左上手に法輪、下手に弓矢。本手で合掌。二鶏(向かって左の鶏の摩耗が強い)下方に三猿。「奉申庚」(ママ)「供養」。「元禄八乙亥年」(1695年)、「十一月二日」(6)三眼六臂青面金剛。頂に髑髏。上方に日輪・月輪(逆様)。右上手に法輪、左上手に三叉戟、下手に弓矢。本手で合掌。下方に三猿。「延宝五丁巳暦」(1677年)、「十月十六日」一般に三猿の並び順にはこれといった決まりはなく計6通りがあり得ますが、こちらの6基の庚申塔ではすべてが「言わざる、聞かざる、見ざる」の順に統一されています。もし、偶然に一致しているとしたら数学的には約5万分の1(=6個のサイコロを振って、全部1の目を出すことと同じ確率)なので、おそらくしっかりとした指導者(名主)の元でローカル儀軌に基づいて建立されているのだと思います。(7)一番右側に地蔵菩薩。上方に地蔵菩薩の種字「カ」。左手に如意宝珠、右手に錫杖。「念佛供養」「延寳元暦」(1673年)「十月十三日」(延宝は9月21日に改元されたばかり)いずれも安山岩と思われ、保存状態が非常によく、これが300数十年もの間、保たれてきたのですから素晴らしいとしか言いようがありません。
目黒川桜並木近くにある庚申塔群です以前は目黒不動尊など交通の目印になる位、人々の往来を見てきたのだと思います今も町の生末を見守ってくれてます。
1677年から作られた青面金剛(しょうめんこんごう)6基とお地蔵様。野ざらしのわりに状態が良く大きいとのことで、界隈が昔から栄えていたと考えられます。奉納されている幕は平成三十年贈のもの、備えられているお花も新しく、常に大事にされていることがうかがえます。
田道庚申塔群地蔵:延宝元年(1673年)1基庚申塔:延宝5年(1677年)-正徳3年(1713年)6基青山方面から目黒不動尊への順路。
大都会に残る江戸文化の貴重な痕跡、綺麗に庚申様の石仏が残っています☺️
2019年2月25日参拝。お隣の公共施設にかつて来た際には、このような貴重な物件がここにあるとは知りませんでした。もっともあの頃は庚申塔にはまったく興味がありませんでしたからね。それにしても3体並列で並ぶ大型の庚申塔さんたには驚きました。そして一人ポツンとあるお地蔵さんがここのリーダーなのでしょうか?
目黒区民センターの近くにあります。
延宝5(1677)年から正徳3(1713)年にかけての庚申塔6基と地蔵尊を刻んだ念仏供養塔1基が並んでいる。今でも地域で大切にされており、保存状態はかなり良好。
| 名前 |
田道庚申塔群 |
|---|---|
| ジャンル |
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| 営業時間 |
[日月火水木金土] 24時間営業 |
| HP |
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/gakko/bunkazai/shitei/kushitei/dendokosinto.html |
| 評価 |
4.3 |
| 住所 |
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目黒区指定有形文化財延宝5年(1677)から正徳3年(1713)の造立年があります現在とはまったく違うであろう当時の風景を想像するのも興味深いと思います。