名前 |
班女塚 |
---|---|
ジャンル |
/ |
住所 |
|
評価 |
3.6 |
場所が分かりにくく、近所のお店で聞いてもご存知なく、やっと辿り着けました。
人気のケーキ屋さんの横の駐車場一番奥です。
(マンション等民家そばなので、静かにお詣りしましょう。
)13世紀成立の宇治拾遺物語にこの塚にまつわる話があります。
この場所に、長門前司という元・受領階級(地方長官)を父に持つ姉妹が住んでいました。
両親が亡くなり、姉は結婚しましたが、28になる妹は独身のまま、たまに語らう人が来ると喜び妻戸口に出ていましたが、やがて若くして亡くなります。
野辺の弔いをしようと遺体を運び出しますが、風葬地の東山に着くといつの間にか、棺桶から遺体が無くなっていました。
慌てて探すと、元の家の妻戸口に勝手に遺体が戻っています。
翌日も運び出しますが、同じ結果に。
やがて重くなり動かせなくなり。
これは自分の家にいたいのだろうと、いつもいた場所の下を掘って埋葬しました。
やがて姉は結婚相手と転居し、空き家になった家は朽ち果て、この塚だけが残りました。
近所の人は気味悪がって近づかなくなり、その後、あたりに災厄があり、生涯未婚だった彼女を慰めるべく、祀られるようになったと伝わります。
昔は、若い女性が塚に近づくと破談や不縁になる、といわれて禁忌とされ、特に婚礼行列は避ける習わしでした。
今では、繁昌神社とともに良縁、疫病よけなどの有難い御利益があるとされています。