名前 |
蛇骨地蔵堂 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.2 |
養老7年(713年)に開かれたという蛇骨地蔵堂であるが、次のような伝説が残されている。
日和田の領主であった安積忠繁には、あやめ姫という美しい娘があった。
家臣の安積玄蕃が求婚したが、忠繁に拒絶され、それを怨みとして主家を滅ぼしてしまった。
さらに残されたあやめ姫に言い寄ったが、姫はついに沼に身を投げて命を絶ってしまった。
しかしあまりの怨みのために姫は大蛇と化し、玄蕃一族を祟って滅ぼしたのである。
それでもなお大蛇は怒り狂い、村人に毎年娘を人身御供とするように求めたのである。
娘が33人目の人身御供に選ばれた権勘太夫は、娘の命を救うべく大和国の長谷観音に詣でて、佐世姫という娘と出会う。
佐世姫は話を聞くと、自らが代わりに犠牲になると言った。
佐世姫は人身御供となって、沼のほとりに置かれた。
そして一心に法華経を唱えていると、大蛇が現れた。
ところが大蛇はその法華経によって天女の姿に変わっていき、昇天したのである。
天女は佐世姫に礼を述べ、残された蛇骨で地蔵を作ってくれるように依頼した。
それが蛇骨地蔵の由来であるという。
この地蔵堂の裏には、大蛇の人身御供となった32人の娘と佐世姫を供養するための三十三観音像が安置されている。
また大蛇伝説を残す“蛇枕石”や“蛇穴”といった伝承地もある。