本堂とほぼ同じ時期に建てられたものです。
◎文句無しで国宝だー。
⚫︎ライトアップ時に幽玄さMAX⚫︎軒下の組物の美しさに酔いしれる。
⚫︎実は多宝塔は建てるのが超難しい。
(丸い塔身から軒を出すのは至難の技)◎注目⚫︎本堂ー阿弥陀堂ー多宝等の各欄干が一直線⚫︎緻密に計算された配置の証拠。
この多宝塔は一三二八年(嘉暦三年)の建立ですから、本堂とほぼ同じ時期に建てられたものです。
この多宝塔も国宝に指定されています。
これも姿がいい多宝塔で、軒下には鎌倉時代の驀股が見えます。
また、内部には独特の工夫が施されています。
「四天柱」の後ろの二本が少し後ろに下げてあるのです。
この四本の柱に囲まれた空間を「内陣」、その外側の空間を「外陣」といいますが、四天柱は四隅の柱が正方形を形作るようにするのが普通です。
しかし、浄土寺の多宝塔では、内陣の空間を広く取るため、あえて、後ろ二本の柱を後退させているというわけです。
これも珍しいことです。
浄土寺多宝塔の内陣の造り方は、昔の大工がどんな考え方で仕事をしていたか、それを物語る例でもあります。
彼らは現代の人間が考える以上に自由な発想で仕事をしていたのです。
それが可能だったのは、ひとつには部材の規格化が進んでいなかったからでもあります。
もうひとつは、美しい建物を造ることを第一義にしていたからです。
浄土寺の多宝塔は嘉暦3年(1328)に再建されたものだそうで、国宝に指定されています。
現存する中世の多宝塔では最大級の規模だそうです。
名前 |
浄土寺 多宝塔 |
---|---|
ジャンル |
|
住所 |
|
関連サイト | |
評価 |
4.6 |
規模の大きな多宝塔です。
他の多宝塔を観られたことがある人なら「大きいなあ」と感じれる大きさが特徴です。
多宝塔ならではの大きく伸びる軒の出と亀腹のキュッとしまったシルエットがなんとも言えません。
こちらの多宝塔も、其れとしては珍しく他の建物と同じ本瓦葺の屋根となっています。
多宝塔は軒が大きく出るので、この時代以前の多宝塔では多くの場合には重量が重くなる本瓦でなく、比較的軽い檜皮やこけらなどで葺かれるようです。
なぜ本瓦で葺かれたかは分かりませんが、周りの建造物とマッチした多宝塔を見ることができる珍しい寺院です。