名前 |
蟠龍窟・弁天窟 |
---|---|
ジャンル |
|
住所 |
|
評価 |
3.4 |
鹿曲川の岸壁に穿たれた洞穴は神聖なものとして蟠龍窟と呼びならわされています。
蟠龍とはとぐろを巻いて地にうずくまった龍を意味します。
この洞穴に弁才天が祀られています。
琵琶湖の竹生島にある弁才天が勧請元です。
弁才天を勧請したのは、信永院を開山した禅師、道厳だと伝えられています。
室町後期の永正年間(1504~1521年)のことだとか。
信永院の前身の寺院は、古くはこの蟠龍窟の対岸にあったのだとか。
おそらく大応院という真言密教の修験道場となっていた大寺院と関連した寺院群のひとつだと思われます。
してみると、古くから弁才天もここに祀られていたのかもしれません。
鎌倉時代から戦国時代まで、古代からあって荒廃した真言や天台の密教寺院を禅宗の僧たちが禅宗の寺院として復興する運動が盛んに展開されていました。
道厳が荒廃した寺院を再興するのにともなって、竹生島から弁才天を勧請し直して祀ったということも考えられます。
弁天堂岩窟の上の岩壁には「蟠龍窟」の文字が篆書で刻まれていますが、これは望月宿本陣の当主、大森九衛門吉桓によるものだとか。