名前 |
賢治文学散歩道「饗宴」詩碑 |
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評価 |
2.0 |
饗宴酸っぱい胡瓜をぽくぽく噛んでみんなは酒を飲んでゐる……土橋は曇りの午前にできていまうら青い榾のけむりは稲いちめんに這ひかゝりそのせきぶちの杉や楢には雨がどしゃどしゃ注いでゐる……みんなは地主や賦役に出ない人たちから集めた酒を飲んでゐる……われにもあらずぼんやり稲の種類を云ふこゝは天山北路であるか……さっき十ぺんあの赤砂利をかつがせられた顔のむくんだ弱さうな子がみんなのうしろの板の間で座って素麺(むぎ)をたべてゐる(紫雲英(ハナコ)植れば米とれるてが藁ばりとったて間に合ぁなじゃ)こどもはむぎを食ふのをやめてちらっとこっちをぬすみみる。