名前 |
北池農村公園 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
3.0 |
常滑の矢田に戸田八左衛門という地主があたりをおさめていたこの地主の馬屋番に喜太郎というものが仕えていた。
長く真面目に勤め上げ、いとまをもらう時に戸田様は「長い間ご苦労であった。
何か望みがあれば叶えてやろうぞ。
遠慮なく申してみよ」喜太郎はお殿様の馬をひいて村中を歩いていた男なので殿様は「喜太郎は何を願うのじゃろう?」と興味深く眺めておられた。
ご領主の殿様のありがたいお言葉におそれ入りながら喜太郎は「私のおる村は高台で水利が悪うございます。
少し日照ると田んぼがひび割れてしまいます。
命が縮む思いがします。
随分と難儀しておりますゆえ、村の衆を助けるためにも、用水路をお作りくださればありがたき幸せ」というたんじゃと「よくぞ申した!さすが喜太郎じゃ」殿様は感激し上機嫌になり申した。
早速水路の工事に取りかかってくださったんだと。
出来上がった大池は「喜太郎池」と呼ばれ、ずーっと長いこと村人から大切にされた。
愛知用水ができるまで、この辺りの百姓にとっては命の水であった。
いまも「北の池」の名で愛知用水の調整池として役目を果たしています。