名前 |
光明寺 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.4 |
夏の空の下、綺麗で静かな仏寺である。
昭和の小説家・武田泰淳氏が少年期に実家の本郷・浄土宗潮泉寺から預け出されて幾夏かを過ごしたのは同宗派の当舎。
武田少年はこの寺に寝起きしつつ富水堀之内の村々や酒匂川仙了川を囲む大正期の足柄の田園風景を少年らしい目線で瑞々しく捉え書き残している。
南の飯泉から続く古い路径は小振りながら歴史深き数々の寺社を繋ぐ道で、当時この辺りの若宮小路はさだめし人通りの絶えない主要道であったろう。
こゆるぎの地から大山道-甲斐へ至る人々の路迂を、当舎は悠久見守り続けてきたことだろう。