名前 |
延慶の碑 |
---|---|
ジャンル |
|
住所 |
|
評価 |
3.0 |
延慶の碑利府街道沿いの神谷沢にあります。
鎌倉時代の板碑です。
梵時「ア」の他「延慶三年二月二七日敬白」と刻まれています高さ、幅1.5mの大きさで、「ア」とは大日如来を表しています。
「延慶の碑」には「力試し伝説」が残されています。
「力試し伝説」この板碑には力試しの伝説があります。
昔、村中に平田五郎という人がいました。
(平田五郎は会津の平田土佐守実範の弟、周防の子で、政宗公に仕え二百石をいただきました。
五郎は利府本郷(利府、館、大町のあたり)に住んでいました。
身長約2m、豪勇で知られ、有事の際に一回に二、三升のご飯を食べ、後は何日でも食べなくてもだいじょうぶという腹芸がありました。
)ある日仕事から帰る途中、神谷沢の浜街にかかっている神谷川の土橋をとおると、秋のおわりごろだったので、川が干あがり、水たまりの海老、ざっこ(小魚)をキツネの群れが夢中でむさぼり食っていて、五郎の姿に気が付かないでいました。
そこで、おもしろ半分に大声をあげたところ、キツネはびっくりしてあわてて逃げていきました。
そのあと、キツネがいたあたりに何か光るものが落ちていました。
みごとな玉でした。
五郎はそれを持ち帰ったところ夜更けに玄関の戸をたたく者がいます。
出てみると、若い女性がしょんぼりと立っていて、事情を聞くと「わたしはあの時のキツネで逃げる途中に大切な玉を落としてしまいました。
あの玉がなければ仲間にもどれなくて困っています。
どうか、あの玉を返してほしいのです。
返していただければ、御恩返しに怪力を身につけてさしあげます。
」と泣きながら嘆願するので、もぞこくなって返してあげました。
あくる日、神谷沢へ行って、試しに延慶の碑を持ち上げると、その軽いこと、さながらワラ束を持っているようでした。
キツネのいうことはうそではなかったのでした。