本殿の東に坐す。
神魂伊能知比売神社(天前社) / / / .
出雲大社境内摂社の中でも、御向社(式内社「同社大神大后神社」)と並んで瑞垣内、本殿の東に坐す。
式内社「同社坐伊能知比賣神社」に比定され、蚶貝比売命(きさがいひめのみこと)蛤貝比売命(うむがいひめのみこと)を祀る。
本殿を挟んで西側には筑紫社(式内社「同社神魂御子神社」)。
御向社は嫡妻の須世理毘賣、筑紫社は妻の多紀理毘賣命を祀るから、この扱いを見る限り、大國主の妻とされているようだ。
古事記の𧏛貝比賣・蛤貝比賣は、焼け死んだ大穴牟遲神を復活させるため、御祖命の頼みに応えて神產巢日之命が遣わした女医。
故爾八十神怒、欲殺大穴牟遲神、共議而、至伯伎國之手間山本云「赤猪在此山。
故、和禮此二字以音共追下者、汝待取。
若不待取者、必將殺汝。
」云而、以火燒似猪大石而轉落、爾追下取時、卽於其石所燒著而死。
爾其御祖命、哭患而參上于天、請神產巢日之命時、乃遣𧏛貝比賣與蛤貝比賣、令作活。
爾𧏛貝比賣、岐佐宜此三字以音集而、蛤貝比賣、待承而、塗母乳汁者、成麗壯夫訓壯夫云袁等古而出遊行。
蚶貝(きさかひ)は赤貝、蛤貝(うむかひ)は蛤を意味し、赤貝の貝殻をキサゲて(削って)その粉末を蛤の汁で患部に塗る。
その処置で大穴牟遲神は生き返る。
姫二人の出番はここまで。
日本書紀には現れない。
出雲國風土記では、枳佐加比売命(きさかひめ)宇武賀比売命(うむかひめ)とし、共に神魂命(かみむすひ)の子。
枳佐加比売命は佐太大神(さだおおかみ)の母だったりする。
名前 |
神魂伊能知比売神社(天前社) |
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ジャンル |
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電話番号 |
0853-53-3100 |
住所 |
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関連サイト | |
評価 |
4.6 |
「天前社(あまさきのやしろ)」は御向社の右側にあるお社です。
大国主大神を治療して助けられた蚶貝比売命(きさがいひめのみこと)と蛤貝比売命(うむがいひめのみこと)をお祀りしています。
そのことから看護の神さまとして信仰されています。
このお社も八足門内にあり、近くでお参りはできませんので、瑞垣の外から拝礼しましょう。