名前 |
岩部観音堂 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
3.0 |
木造観音菩薩立像が安置されている。
檜材一木造りで像高は134センチメートル。
蓮肉まで共木で内くりはない。
頭には宝冠と天冠台を刻み出し、後頭部から耳のあたりにかけて髪を後に垂らしている。
お顔は温和で慈悲に満ち溢れ、目は彫り目で面奥は浅い平安時代中期頃の作である。
右手はまっすぐ下に垂らし、左手は曲げて前に出して蓮華を持ち、両足を揃えて立つておられる。
岩部の辺りの里が開拓されるより以前の古い時代にどつかの巨刹の像であったが、室町時代後期に阿波の豪族川田氏の手によってここに移され、この地の人々の尊信を受けるに至っものと思われる。
観音様は古くから何度となく移動されて、戦国時代にはには戦火を逃れ野山に隠され、第2次大戦直後から数年はお堂に家族が住み込む等してお守りされた。
時を経て今では、玉座の蓮華は傷みが激しく取り外され、足元あたりもかなり傷んでいる。