名前 |
氏部道(城山温泉ー龍王宮) |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.0 |
氏部道(城山温泉―龍王宮) 坂出市史(年表)によると、「1954年8月に城山登山道、鴨川線着工」、「1961年12月に城山登山道、鴨川から城山明神原まで竣工」の記述があります。
(現在の県道188号線) 竣工とは云え、地理院地図の航空写真(1961-1969)を見る限り、舗装も何もない開拓道路が何とか現在の明神原を過ぎて少し山頂側に進んだ辺りまで繋がったと云う感じです。
タイトルの氏部道はその工事にあたった人々はもちろん、古来より使ってきた山道と思われます。
馬車や荷車が通れる道ができたのでそれまで利用されてきたこの山道はいつしか人々の記憶から忘れられ自然に帰って行ったのでしょう。
爾来、半世紀余りの年月が経過しているので城山温泉から龍王宮まではボランティアの方がたまに草刈りをしてくれ曲がりなりにも通行できましたが、龍王宮から明神原までは殆ど利用する人もいなかった所為か、ごく一部の古老の方々にしかその存在すら知られていませんでした。
令和元年五月にボランティアのKさんのお陰で何とかこの古道は通ったが、まだまだ整備すべきところはあります。
しかし、使ってみると想像するよりかなり登りやすい道です。
登山口は城山温泉前の道路沿いにある鴨川福神太鼓格納庫脇を南に向かって真っすぐ登って行きます。
温泉のすぐ上はまだ果樹園がありますが、暫くすると、想像ですが多分、戦後に開拓されたのだろうと思われる昔の畑跡がずっと続きます。
昭和21年の市史年表を見ると「松山村議会、莚岩の村有林保安林を国営による開拓を可決」、「松山村議会、寺屋敷・東山の村有林開拓決議」、「府中村、城山を開拓、以後満州開拓団引揚者も入植」、「松山村、村出身者の台湾引揚者に白峰山西中腹山林開墾を許可」、「王越村水落地区開拓入植」等々があり、手作業で積んだ石垣とバベ(ウバメガシ)の組み合わせは白峰山のあちこちに見られるものとよく似ています。
それにしてもコツコツと一つ一つすべて手作業、先人の労苦が偲ばれます。
上述の航空写真をよく観ると現在の188号線より北側は現在の坂出CCを含め殆どずっと畑となっており往時、氏部道はまるでメインストリートのように整備されています。
尚、龍王宮から明神原へのルートは「氏部道(龍王宮―明神原)」をご参照下さい。
【今回のルートとパーソナルレコード/2019年5月14日 晴れ】(1) ルート鴨川福神太鼓格納庫脇き→氏部(うじべ)道→龍王宮(2) パーソナルレコード活動時間:17分活動距離:766m高低差:153m