寛永四年の文字が見ることができました。
「磐余・山田の道/万葉の道」巻八の二の九 桜井市池之内池之内地蔵立像(いけのうち じぞうりゅうぞう)稚櫻神社を訪ね、向きを東にとると突き当たりで急に視界が広がります。
「磐余」と呼ばれる地域はちょうどこの辺りまでで、この目の前に広がる地域は昔は池辺(いけべ)と呼ばれ、『用明天皇磐余池辺雙槻宮』が存在したところです。
【万葉名所】この「池辺」というところは、かつて万葉集で詠まれたとされる所で、池の辺(へ)の 小槻(おつき)が下(もと)の 篠(しの)な刈りそねそれをだに 君が形見に 見つつ偲(しの)ばむ万葉集 巻七-1276 柿本人麻呂歌集より池の畔の槻の木の下の篠を切り取らないで。
せめてそれだけでもあの人を偲ぶよすがとして眺めていたいのです。
おおよそこの歌で詠まれた池の存在を見守り続ける地蔵様。
どこから見てもその優しい尊顔には悠久に流れた古の時代を映しているような気がしました。
どなたに対しても、安寧の時間をくださる場所です。
この後は東の「橋本大師堂」を経て、『泥掛地蔵』へ向かいましょう。
道路の角の田んぼの手前にポツンと立っている1.5mほどの高さのお地蔵様です。
名前 |
池之内地蔵立像 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.5 |
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お地蔵さまの基礎石部分に文字が彫ってあり、寛永四年の文字が見ることができました。
この地を江戸時代から身守ってきたのか、移設されたのはわからないですが。
私には、お地蔵さまは微笑んでいるように見受けられました。
その微笑?に、とても、とても癒されました。