7月17日に行きました。
青木神社(鹽竈神社末社) / / / .
地図上では判りにくいのですが、東の塩釜七ヶ浜多賀城線側が正面入り口 参道となっています。
山野が宅地に変わり、自動車も増えて来た折に子供の交通事故を心配した南町十士会によって境内に遊園と植物園が整備された旨を刻む昭和33年の石碑がありました。
最後にこの街並みをゆったり眺めたのはいつだろう。
学生の身分からすれば決して安くはないリクルートスーツに身を包んで歩けば否が応でも背筋が伸びて、肩がつんと張るし、制服以来の窮屈さに自ずと息を詰めて硬いアスファルトにヒールを打ち付けて歩く。
建物から遠ざかるほど肩の力が抜けて、脳内反省会がスタートする頃には自販機の前で深深とため息を吐いていた。
あの答え方はまずかったか、もっと思慮深い対応の方が、求めてた答えを言えただろうか。
ただ悶々と数分前の変えられない己の姿を書いては消して、書いては消して、一夜漬けの方程式が飛んだ日のように、心の中で答案用紙の余白を消していく。
未開封のまま汗をかいたアイスティーのボトルを開け頭を傾けると、ふと視界の隅に林に消える階段が写った。
裏道だろうか、一方通行の道へ直角に伸びた敷地の奥に海食岸のように切り立った崖と、その上へ上へと敷かれた階段が笹の葉の影に揺れていた。
気を紛らわそうと黄色いジェラート屋へ向かっていた足が吸い寄せられ、階段脇にひっそりと立った碑石は「✕✕社」と名前が崩れている。
港町特有の「潮の匂い」が染み付いたぬるく湿った風が吹き上がる。
潮の匂いなんて聞こえがいいだけで、正直昔はいい匂いだとは微塵も思わなかったが。
見上げた先には石鳥居と、その奥に小さく社殿が見える。
その存在を視認してからようやく、こんな所に神社なんてあったのか、なんてぼんやりと思っていると、もう一度風が体の脇をすり抜けて階段を駆け上がった。
そういえば、私は坂道が好きなんだ。
急な階段、急な坂、その先に何があるのか、ひたすらに歩いて汗をかく。
リモート授業だのテレワークだの、バイトも出来ずに雨模様も相まって最近はめっきり外に出なくなっていたから、すっかり忘れていた。
ぐっー、と固くなっていた腰をのばす。
背筋をぴんと、胸を張って社殿を見すえて、202段を思わせるほど長く突き抜けたそらへ伸びる階段と向き合った。
賽銭用の小銭入れから55円を投入。
賽銭箱が遠い。
運動不足が祟ったかな、数えた91段を駆け上がって空を仰ぐ。
ひーはと息が上がって情けなさに笑いが込上げた。
振り返れば首をたらした笹のトンネルの向こうが小さく見えて、ぱっと小さい事で悩んでんなぁ、なんて思い至る単純な自分に気付き抑えきれず笑ってしまった。
やっぱりひとつ坂を上がれば楽しいものだ。
砂利の続いた裏手を覗くと見覚えのある道。
あれ、なんだここ高校脇の近くじゃないか。
相変わらずこの街の坂道は入り組んで面白い。
このほんのりと甘いアイスティーの味は部活中の味だったな。
私が制服姿でこの街を最後に歩いてから、気付けばもう4年が経っていた。
県道58号線の西側、塩竈市南町8−14に有る神社です。
本社の創祀年代は明らかではありませんが、鹽竈大神の従属の神として古来十四末社の第一に挙げられています。
後、一時期すたれましたが、元禄3年、塩竈新河岸町百姓勘右衛門なる者、心願成就報賽の為社殿を再興しました。
慶応3年塩竈町大火の際社殿炎上、故趾に仮宮を造営して今日に及んでいます。
名前 |
青木神社(鹽竈神社末社) |
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ジャンル |
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電話番号 |
022-362-0732 |
住所 |
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関連サイト |
https://miyagi-jinjacho.or.jp/jinja-search/detail.php?code=310010087 |
評価 |
4.0 |
7月17日に行きました。
黄色い花たぶん百合が満開でした。
ちょとした群生地です。
好きな方は、この時期にどうぞ。