三基並ぶ石道標がありました。
青面金剛立像(庚申供養塔・道標塔) / / .
名前 |
青面金剛立像(庚申供養塔・道標塔) |
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ジャンル |
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電話番号 |
045-262-7336 |
住所 |
〒232-0072 神奈川県横浜市南区永田東1丁目19−20 |
関連サイト |
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/library/shiru/kakuku/minami/minami.html |
評価 |
4.5 |
道脇の庭園風な空間には三点セットのように、三基並ぶ石道標がありました。
正面右から1番目には「青面金剛立像(庚申塔供養・道標塔)」が建立されていました。
形状は「板状駒型」(右面)「左 ぐミやうじ道」、(正面中央)「青面金剛立像(日月、六手合掌、邪鬼、三猿)」、(正面上)「種子(バク)」、(正面右下)「正徳四甲午年」(1714)、(正面左下)「二月吉日」と陽刻されていました。
線香台などもあり立派な感じがする青面金剛立像は主役であることを表していますね。
状態も良く道祖神への感謝を示す手書きの看板も敷地内にあるので地元から愛されているのでしょう。
とはいえ、以前にあった賽銭箱が留め具が引き千切られたような跡を残し無くなってしまっています。
少し気になりますね。
この史跡は、横浜市中央図書館所蔵の南区の文化財・金石誌p49と南区の歴史p600に記載があります。
次に、三基並ぶ石道標の正面右からちょっと手前にある2番目には、不思議な形をした、「庚申塔道標(常夜灯)」が建立されています。
(右面右)「右 保土ヶ谷道」、(右面左)「寛政八丙辰六月」(1796)、(裏面下右)「左り/弘明寺」、(正面下)「庚申講中」と陰刻されていました。
形状は角柱頂部に四角い穴、その上に切妻屋根型の笠があります。
これは「常夜灯」を兼ねていた物と思われます。
現代の街灯のような明るさは無いものの、当時の夜道を小さな炎の灯りがゆらゆらと照らしていたと思うと、形状も相まってお洒落で面白い感じがしますね。
灯りの代わりに絵馬が納められていました。
この史跡も、横浜市中央図書館所蔵の南区の文化財・金石誌p49と南区の歴史p600に記載があります。
最後に、三基並ぶ石道標の正面右から3番目、庚申塔道標(常夜灯)のやや後方へ隠れるようにでしょうか。
そこには、「坂東西国秩父供養塔(道標塔)」が建立されています。
草ぼうぼうに覆われて隠れるようにそれはありました。
ちょっと目立たなすぎですね。
形状は「尖頭角柱型」(右面右)「天保五申年六月建立」(1834)、(右面左下)「川上 ほとかや道」、(左面右)「加王下、くめ□し/かまくら、道」(u003d川下)、(正面中央)「奉順禮、秩父/西國/坂東、供養」と陰刻されていました。
陰刻にある川上、川下というのは大岡川のことでしょうか。
古地図を探ると弘明寺道(保土ヶ谷道)の道中には、永田川と六ツ川がありましたから、想像を巡らせると面白いかもしれませんね。
三基全てが示す道標から弘明寺道(保土ヶ谷道)であり鎌倉街道へと至る道を示すということでしょうか。
とても不思議で輝いて見える空間です。
周辺スポットには永田東緑地と西光院があります。
永田東と六ツ川の境界線のように京浜急行電鉄の路線も走っていますね。
石道標としての弘明寺道(保土ヶ谷道)ですが、古い地図資料によるとこんな感じでした。
いずれも北向地蔵から岩井坂を経由するもので2通りありました。
1通りめ。
北向地蔵を左折して岩井坂を下り、宝林寺脇に下り永田東に至る道。
大正時代の井土ヶ谷切通し工事によって切断。
宝林寺山門脇に道の跡が残ってました。
その道の続きは、かつての永田川流域を辿るように井土ヶ谷駅ガード下に続き、2通りめと同じルートに至ります。
2通りめ。
北向地蔵を左折した「岩井坂」を愛称ポール付近まで下り、首都高速狩場線に架かる「永田富士見橋」を渡り、「大坂」を下ったら永田交番付近から永田東町に入って行きます。
かつての永田川流域を辿るように移動し、京急井土ヶ谷駅のガード下をくぐり抜け、京急線沿いに移動し、永田東一丁目の青面金剛立像(庚申供養塔・道標塔)前を通り、かつての六ツ川流域を望むように京急線沿いに移動し、住吉神社、乗蓮寺、弘明寺坂、弘明寺山門(仁王門)前、弘明寺参道を経て鎌倉街道に合流する道へ至るというもの。
古い地図にあった「大坂」とは、首都高速狩場線に架かる「永田富士見橋」を渡り、階段を降りたところの坂のようですが、坂の名前を示す愛称ポールなどはありません。
古い地図によると、かつては石道標があったそうです。
自動車でも登るのがキツそうな急坂でした。
ただし、どれも宅地造成で道が失われている箇所があるので、古い地図から間違って解釈した道がありましたら、ごめんなさいです。