新宮寺文殊堂 文殊菩薩像の特徴
名前 |
新宮寺文殊堂 文殊菩薩像 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
3.5 |
熊野神社(旧新宮社)境内の入口脇にある新宮寺文殊堂内には、本尊である「文殊菩薩」とそれにつき従う「善財童子(ぜんざいどうし)」「仏陀波利三蔵(ぶっだはりさんぞう)」「最勝老人(さいしょうろうじん)」「優填王(うてんおう)」の像が伝わっています。
獅子の上に乗る文殊菩薩像は、奈良時代に活躍した僧侶の行基菩薩(ぎょうきぼさつ)の作と伝えられるものですが、近年まで彩色の特徴から江戸時代の作と思われていました。
しかし専門家の鑑定によって、平安時代中期以降の彫刻形式である「寄木造り」で作られており、平安末期頃の仏像の特徴 を備えていることがわかりました。
また、慈恩寺(山形県寒河江市)に伝わっている文殊菩薩像の技法とも類似しており、一切経と同様に慈恩寺との密接な関係をうかがい知ることが出来ます。
なお、4体の従者像は製作技法などから、文殊菩薩像よりもやや後の時代に製作されたものではないかと考えられています。