名前 |
磐瀬の杜の碑 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.1 |
「竜田の道/万葉の道」巻四の二の九 奈良県生駒郡三郷町立野南磐瀬の杜(いわせのもり)万葉集の中で「磐瀬の杜」を詠った歌はこの一首のほかに、志貴皇子・刀理宣令(とりのせんりょう)の二首がありますが、現在の生駒郡平群町椿井あたりの竜田川近隣にも比定地があることが知られています。
こちらが伝承地としても、背景で流れる大和川が過去の優しい竜田川と違い激流を呈しているのでその面影がなく歌に詠まれる想像が難しくなっていますが、古代の大和川はもっと優しい清流であったということが分かっています。
【万葉歌碑】神奈備の 磐瀬の杜の 呼子鳥(よぶこどり)いたくな鳴きそ 我が恋増(ま)さる万葉集 巻八 - 1419 鏡王女磐瀬の杜の呼子鳥よ、あまり鳴かないでおくれわたしの恋しさが増すから.....。
この歌を歌った鏡王女と、また彼女に恋心を抱いた中臣鎌足が、万葉集の巻二の93、94で問答する情景が描かれます。
この地で詠われたと断言することはできないとしても、大和にはそして竜田にはこんなにおおらかな恋心と人生が息づいていたんだなと、暫しこの歌碑の杜で静かな時間を過ごしました。
さらに、ここから100メートルほど東へ進んで信号を北に渡った公園内にも「竜田」を詠った高橋虫麻呂の万葉歌碑、JR三郷駅前にも「三室山」を題材にした能因法師の歌碑があります。
これらの歌を脳裏に刻みながら、龍田風神の神話を感じるために『龍田大社』に向かいたいと思います。
まず、駅前に向かいましょう。
龍田風神によって散った三室山頂上の紅葉が流れてきた川も見ることができます(伝承によるものですが)。