名前 |
穴門 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.7 |
令和三年 3月28日春の香りを探して教王護国寺 穴門南大門から西へ40メートルほど離れたところに、築地塀を切って扉を付けただけの簡素な門があります。
この門は「穴門(あなもん)」、もしくは「畜生門(ちくしょうもん)」と呼ばれています。
どちらもお寺に相応しくない下品な名称が付けられていますが、それはどうやら、この門の用途に関係しているようです(^^;;穴門はいつの頃に造られたものかは定かではありませんが、江戸時代、修行の身でありながら男女関係において、道徳に反する行為、つまり不倫をした僧を破門するときに使われた門だと言われています。
不倫が発覚した僧は、着ている袈裟衣をはぎ取られ、この穴門から外へ放り出されたそうです‼️このように穴門は人が出入りするための門ではなかったために、門らしくない簡素な造りになっていると考えられます。
「穴門」と呼ばれたのも、その簡素さから築地塀に穴を開けただけということで付けられたのかもしれません。
また「畜生門」と呼ばれた理由は、不倫という行為は仏の弟子としてあるまじき行いであって、それは畜生がすることだということから、畜生が通る門ということで「畜生門」と呼ばれたようです。
ところで、そのような用途の門であるならば、本来なら目立たないお寺の裏側などにありそうに思うのですが、穴門は南大門と同じ南面、つまり東寺の正面にあります。
それは単なる偶然なのでしょうか、それとも、戒めのためにわざと人目につく位置に穴門を造ったのでしょうか…。
それを知る術は今は何もありません。