名前 |
言成地蔵尊 |
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ジャンル |
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住所 |
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評価 |
4.1 |
言成地蔵の話三島は東海道五拾三次の1つに数えられる宿場町で、参勤交代のおりには多くの大名がこの町を通り過ぎていったといわれている。
そんな春のある日、尾張屋源内という猟師の娘、6歳になる小菊が、町を歩いている時、道向にお母さんを見かけました。
お母さんのもとに駆け寄ろうとしたとき、 明石の殿様、松平若狭守の行列が「下にい、下にい」とやってきたそうです。
町の人びとは、息をひそめて行列が通りすぎるのを待っているのですが、今にも駆け寄ってきそうな小菊を見たお母さんはあわてて、小菊ちゃんにそこを動かないようにと手で合図をしました。
ところが、合図を見た小菊は、自分を呼んだものと勘違いして、行列の前を横切ってしまい怒りをかってしまいます。
町の人もなんとか事なきにしてもらおうと奔走し、小菊も「お殿様の言いなりになりますから、助けてください」と、何度も何度も頼んだものの、許されず手討ちになってしまいました。
源内は仇を撃とうと山中に身を潜め、鉄砲で襲撃するも叶わず、自害してしまいました。
哀れんだ町の人々は地蔵尊をたて。
小菊ちゃんの最後の言葉から、「言成地蔵」と呼ぶようになったという話である。