名前 |
三池本町祇園宮 |
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ジャンル |
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住所 |
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関連サイト | |
評価 |
3.8 |
三池本町彌剣神社(祇園宮)は、西鉄銀水駅の東2.3kmほどの大牟田市三池字祇園丁(三池本町)の住宅街の中の県道93号線(三池街道)沿いに鎮座している神社です。
旧社格は無格社です。
神社の周辺の三池本町は、かつて三池街道沿いの筑後柳川藩領の宿場町として賑わい、諸侯の宿泊する駅館がありました。
三池藩の成立までは三池町は一つの町でしたが、元和7年(1621年)の立花種次(高橋紹運の孫・立花宗茂の甥)による三池藩成立以後には三池町は藩境で分断されました。
現在、三池地区には旧柳河藩領である大字三池(三池本町)と旧三池藩領である大字新町(三池新町)があります。
三池本町は三池第一、材木町、神田脇の三つの小字を持ち、三池第一はさらに上町、寺町、蛭子町、中町、大間小路といったさらに小さな単位を持ちます。
三池本町祇園宮は上町にある在住神主を持たない神社ですが、神社に祀られている御神体の納められた小祀には「真如院宗音」という人物の名が書かれており、共に書かれている年代をみると明治6年(1873年)には神主あるいは社僧がいたことが伺えます。
『柳河年表』によると 万治3年(1660年)に三池町に「真如院」という施設が建てられたと書かれているので、おそらくこれが始まりではないかと推測されます。
しかし、いつごろ祇園社を勧進したかは不明で、いくつかの文書から、1681年以降 1786 年以前に勧進されていることが分かっています。
また、祇園社は鎮火の意味合いがあるため、大火の年に勧進した可能性があり、この期間に記録されている三池の大火は元禄12年(1699年)です。
鳥居が2つが並列していて、それぞれ「祇園宮」「宮地嶽神社」の神額が飾ってあります。
祇園宮の石灯籠は、弘化3年(1846年)の建立です。
宮地嶽神社の鳥居は、明治31年(1898年)の建立です。
昭和20年(1945年)の大東亜戦争の後、進駐軍が御神刀を持ち去ってしまったとのことです。
毎年1月の成人の日には伝統神事『臼かぶり』という、水をかぶりながら臼を放り投げるという奇祭が行われます。
臼は重いもので80kg、水を入れると100kgにもなります。
三池は、明治元年(1868年)三池上町・寺町の80戸を焼失した大火がありましたが、臼かぶりは火災よけの祈願として始まりました。
毎年7月は大牟田で最も有名な祭りである『大蛇山まつり(大牟田市指定無形文化財)』が行われます。
八剱神社のご祭神である素盞嗚尊が、出雲の国の肥の川で大蛇を退治された神話にもとづき、「悪霊退散」「五穀豊穣」「商売繁盛」を祈願する神事です。
雲龍の彫刻と朱色に塗られた山車が特徴的な山車は、島原の乱(1638年)の軍功のご祝儀として柳川藩主・立花家から贈られたと伝えられ、歴史の重みを感じさせる重厚な造りで、豪華絢爛です。
嘉永5年(1852年)には、製作には竹、角縄、煙硝,、硫黄が使われ、30人ほどが山をひく現在のスタイルになりました。
伝統的な手法で作られる大蛇とこの山車との組み合わせは、一見の価値があります。
昭和37年(1962年)それまで行われていた三池祇園 大蛇山、港まつり、炭都まつりが合併し『おおむた大蛇山まつり』となり、現在に至ります。
三池本町祇園宮では朱・黒・深い緑を使って、オス大蛇の力強さを表現されています。
祭りのハイライトでは、三池地区公民館の前の県道5号線で、三池本町の大蛇と三池新町の大蛇が共演を行います。
三池本町の大蛇は雄大蛇、三池新町の大蛇は雌大蛇といわれていて、共演時に尻尾を打ち合うのを通例としています。
共演を終えた後、再び旧三池街道に戻り、それぞれの神社に帰ります。
神社のある「三池(みいけ)」という地名は、かつてあった筑後柳河藩の三池郡(みいけぐん)三池町に由来します。
明治9年(1876年) 大間村、三池町が合併して天梁村が発足しました。
明治14年(1881年)天梁村が改称して三池町となりました。
明治22年(1889年)三池町、新町、今山村、歴木村が合併して改めて三池町が発足しました。
昭和16年(1941年)三池町・駛馬町・銀水村・玉川村が大牟田市に編入しました。
八剣神社は、祇園神社、須佐神社などと同じ素盞嗚系の神社です。
八剣とは、通常、熱田神宮に収められている宝剣・草薙剣を指すといわれます。
素戔嗚命(スサノオ:須佐之男命)は、太陽神の天照大御神とともに生まれました。
暴風の神として、厄払いの神様としても信仰されています。
荒々しい乱行により天上界から追放されますが、ヤマタノオロチ退治に成功するなど正義感が強く知恵者としての一面ももっており、多面性のある神だといえます。
また、こうした英雄的側面を以て、武の神として崇められることもあります。