突然の入店でも、細かい気配りいただきました。
★★★☆全国の旬の素材も、讃岐の地ものも味わえる和洋の懐石料理迷いました。
相棒のアニバーサリーcumpleanosのメインとなる食事・・。
Bois et Dupontやオーベルジュ・ドゥ・オオイシは接客にリスクがあり、古木坊は歩くにちょっと遠すぎ、神田川の弟子のあおきは席が良くなさそうでした。
結局・・元来食べログの評点はあまり信頼していませんが・・それなりの評価を得ていて、美食手帖にも掲載されている『露庵misago』に決めました。
その後の店にも近いです。
瓦町駅からマオカ病院の角を曲がり細い路地を暫らく進むと、余りにも目立たない看板が店の存在を教えてくれます。
ガラガラと扉を開けると上がり框があり、下足を預けます。
2名、個室で予約してあり、一番奥の座敷に通されました。
掘り炬燵式なので脚が楽です♪テーブルには飲み物のメニューが置かれており、ビール4、日本酒12、焼酎7種類にワイン、ウィスキー、ソフトドリンクが揃えられています。
但し価格が書いてないのは不安要素です。
相棒は「杏酒」「ゆず酒」をソーダ割りで頼みましたが前者はかなり甘かったです。
私は料理の進行に合わせて「黒龍吟醸」(福井)、「悦凱陣純米吟醸」(香川)、「神亀ひこ孫純米」(ぬる燗)(埼玉)を飲みましたが、地元のものが一番美味しくなかったのが残念でした。
料理は懐石コースのみで、今回は以下の献立で進みました。
壱、先付?,地元のトマトのスープガスパチョ風に裏漉しトマトスープに生クリーム・・先付とは言い難いですが、暑い夏の夜には嬉しい不意討ちを食らいました。
弐、向付け,お造り三種よこわ、青べら、カマスよこわは西日本での呼び方で鮪の幼魚です。
とてもあっさりしています。
べらは東日本ではまず食べませんが、表皮を炙ったものはまぁいけます。
参、椀もの,鱧椀鱧は云わずと知れた京都の夏の風物詩的魚ですが、産地は瀬戸内海です。
一緒に椀に入っていた茄子の甘味が良かったです。
四、八寸,酒の肴として楽しめます。
鱧煮凝り、あめご甘露煮、トランペット茸、琵琶湖産稚鮎、片口鰯、蛸・・片口鰯と蛸は香川県の海水面漁獲高の半分を占めるものです。
フランスで死者のトランペットと呼ばれるトランペット茸ですが、地元産だと聞きました。
稚鮎そしてやまめとあめごの違いを話していると店のスタッフに感心されてしまいました。
伍、揚げ物,ズッキーニの秋刀魚巻き、万願寺の詰め物。
万願寺唐辛子は夏の京野菜で、肉厚で苦味辛味がありません。
中のフィリングは・・失念しました。
六、焼き物,マナガツオのポワレ?マナガツオ・・漢字だと真似鰹となります。
本当の鰹は瀬戸内海を通りません。
初鰹の頃に瀬戸内海に入って来る魚がいます。
それを鰹に準えて真似鰹と呼ぶ訳です。
標準和名はイボダイで、関東ではエボダイと呼びますが殆んど食べません。
形は菱形◇で鱗が剥がれやすく、はっきり言って気持ち悪い魚種ですが、数が少ないため高級魚扱いです。
刺身はなかなかいけます。
付け合わせは空芯菜。
七、焼き物,フランス鴨と茄子のロティ日本料理では余り一般的では無い、蕎麦屋でネギと出て来るくらいの鴨ですが、フランス人はお好きなようです。
※高松には珍しく鴨専門店があります。
ちなみにフォアグラにはFoie gras canardとFoie gras oieがあります。
さらにちなみに(笑)フライのマテリアルのCDCはCul de canardです。
さすがに鴨は脂身少なめで肉の旨みたっぷり、添えられた茄子も含めてソースにぴったりでした。
八、ご飯物,ハリイカ握りと穴キュウ巻きコウイカ(甲烏賊)は東日本でスミイカ(墨烏賊)、西日本ではハリイカ(針烏賊)と呼ばれることがあります。
名前の通り紡錘形の甲羅を体内に持っています。
体表の模様はお世辞にも綺麗ではないですが、身の味は意外に素直です。
生食ならヤリイカ(槍烏賊)やケンサキイカ(剣先烏賊)よりは落ちますが、アオリイカやモンゴウイカよりはまともでしょう。
どちらかというと西日本で良く食べられます。
九、水菓子,すももコンポートすもも(李)も今が旬です。
昼ご飯がやや遅めだったこともありますが、味はもちろん量的にも大満足となりました。
伊や仏も経験したという主人の懐の広さ、センスの良さを感じさせる料理でした。
今回は個室で頂きましたが、カウンターで主人と会話しながらというのも一興でしょう。
名前 |
みさご |
---|---|
ジャンル |
|
電話番号 |
087-835-3730 |
住所 |
|
評価 |
3.7 |
突然の入店でも、細かい気配りいただきました。
季節をリーズナブルに味わえる。