正光山日蓮院ト称ス、本尊三宝祖師ヲ安ズ。
日蓮宗 正光山 本慶寺 / / / .
JR国鉄と京急との狭間にある日蓮宗寺院。
長い歴史の中で天災・国策などに踊らされ現在に至る。
京急新子安駅の北側、目の前に有ります。
本慶寺の縁起『新編武蔵風土記稿』に「池上本門寺ノ末ナリ、正光山日蓮院ト称ス、本尊三宝祖師ヲ安ズ。
開基ハ詳ナラズ、開山ハ本門寺ノ第四世日山、弘通道場ノタメ応安八年起立」とあって、俗称を子安弘通所といい、本山住職の兼務であって鎌倉妙本寺への往還に茶所として休息所でもあったという。
明治五年鉄道敷設以前は、現在の浅野山につづいて本慶寺山という丘陵があって妙見堂をその山頂に祭祠してあった。
明治元年一月七日の神奈川宿の大火に類焼したが、明治八年八月本堂、庫裡の再建をとげ、明治一五年荏原郡六郷村勧請寺の建物を買受けて本堂を建替へ、さらに大正六年新築。
大正一二年九月一日の関東大震災には堂宇の全てが倒壊し、その後、本堂から再建を行ったが、昭和二〇年五月二九日の空襲によって焼失した。
(「神奈川区史」より)御首題を頂けました。
日蓮宗寺院。
平成27年12月参拝。
名前 |
日蓮宗 正光山 本慶寺 |
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ジャンル |
/ |
電話番号 |
045-441-1660 |
住所 |
〒221-0021 神奈川県横浜市神奈川区子安通3丁目336−2 |
評価 |
3.9 |
正光山本慶寺は日蓮宗の寺院らしさがあります。
山門が簡素であったり、本堂が近代的な建築になっています。
仏教の宗派としては新興に分類されますから、外観が寺院建築に固執しない面もあります。
浄土真宗ではビルのような会館仕様も見られます。
本慶寺本堂は方形屋根(四ツ屋根)で日本武道館のように玉ねぎ型の宝珠が載り、四ツ角には風鐸(ふうたく)が下がっています。
日蓮宗の特徴としては境内の稲荷堂があります。
いわゆる「お稲荷さん」です。
一般的に多くの稲荷社は神社形式で、御祭神は宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)等の食物神ですが、日蓮宗では最上稲荷(高松稲荷)神宮形式となっていて、御本尊が「最上位経王大菩薩(さいじょうい_きょうおう_だいぼさつ)」です。
天平勝宝4年(752年)に孝謙天皇の病気平癒の為の祈願が龍王山にて行われ、白狐に乗る最上位経王大菩薩が降臨され祈祷の結果、天皇は快癒されました。
後に桓武天皇のご病気でもご祈祷による快癒から龍王山神宮寺が建立されています。
最上位経王大菩薩は荼枳尼天(だきにてん)と同一視されています。
明治政府による神仏分離令の後も例外として神仏習合祭祀形態(しんぶつしゅうごう_さいしけいたい)が維持されています。
従ってこのお稲荷さんは神宮寺となりますから神社ではありません。
鳥居が明神形式なのは神仏習合祭祀形態を反映していると感じられます。
***荼枳尼天は狐の精、天女として描かれます。
ご利益は諸願成就・五穀豊穣・技芸上達・厄除け開運・商売繁盛・家内安全・病気平癒などです。
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