名前 |
岸誠詩碑 |
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関連サイト | |
評価 |
4.0 |
岸氏は早くから詩の創作を行い、詩集『海峡』、『ともづな』、『北風の港』などを発表。
その作品の多くに、長く離れている故郷、小樽へ寄せる切々とした思いが込められている。
岸氏は、詩人としては無名で、それを知る小樽の人もわずか。
けれども、岸氏の晩年に親交があり、その純朴な人柄と詩心に打たれ、詩集『北風の港』の出版にも協力をした在東京の医師、二宮 陸雄氏は、不慮の病で亡くなった岸氏を惜しみ、小樽に小さな碑を建てたい、と考えた。
二宮氏はそれまで縁のなかった小樽に、何度も足を運ぶことになった。
けれども、詩碑を建てるのにふさわしい場所が、どうしても見つからない。
何度目かの小樽来訪で、やはり碑の場所を求めて街中を歩いていた二宮氏は、小樽駅そばの船見坂を上りつめていた。
そこで偶然に出会ったのが、坂上にある日光院の宮本成雄住職だった。
宮本住職は、岸氏と二宮氏の友情に強く打たれ、寺の境内の一角に碑を建てることを快く許された。
碑文「小樽 わが町」 岸 誠遠くのぞめば風の音がきこえる風のむこうに波立つ海があるどこまで行っても決して平坦でない道めぐりあうのは若き日の魂のかけらこだまする遠い海鳴り。