国道393号線 小樽市奥沢墓地プロレタリア作家故小林多喜二⇒墓所。
彼の亡骸を見た者が克明に記録を残している「ものすごいほどに青ざめた顔は激しい苦痛の跡を印し、知っている小林の表情ではない。
左のコメカミには打撲傷を中心に5、6ヶ所も傷痕があり、首には一まき、ぐるりと細引の痕がある。
余程の力で絞められたらしく、くっきり深い溝になっている。
だが、こんなものは、体の他の部分に較べると大したことではなかった。
下腹部から左右のヒザへかけて、前も後ろも何処もかしこも、何ともいえないほどの陰惨な色で一面に覆われている。
余程多量な内出血があと見えて、股の皮膚がばっちり割れそうにふくらみ上がっている。
赤黒く膨れ上がった股の上には左右とも、釘を打ち込んだらしい穴の跡が15、6もあって、そこだけは皮膚が破れて、下から肉がじかに顔を出している。
歯もぐらぐらになって僅かについていた。
体を俯向けにすると、背中も全面的な皮下出血だ。
殴る蹴るの傷の跡と皮下出血とで眼もあてられない。
しかし…最も陰惨な感じで私の眼をしめつけたのは、右の人さし指の骨折だった。
人さし指を反対の方向へ曲げると、らくに手の甲の上へつくのであった。
作家の彼が、指が逆になるまで折られたのだ!この拷問が、いかに残虐の限りをつくしたものであるかが想像された。
『ここまでやられては、むろん、腸も破れているでしょうし、腹の中は出血でいっぱいでしょう』と医者がいった」警察が発表した死因は心臓麻痺。
母親は多喜二の身体に抱きすがった「嗚呼、痛ましい…よくも人の大事な息子を、こんなになぶり殺しにできたもんだ」。
そして傷痕を撫でさすりながら「どこがせつなかった?どこがせつなかった?」と泣いた。
やがて涙は慟哭となった「それ、もう一度立たねか、みんなのためもう一度立たねか!」
名前 |
小樽市奥沢墓地 |
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ジャンル |
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電話番号 |
0134-32-4111 |
住所 |
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関連サイト | |
評価 |
4.0 |
基本的には駐車場はほぼ無いので注意が必要です。
また、街灯等の照明が無いので夜間は真っ暗です。